家づくりを希望される方で「家をスッキリ見せたい!」という意見を非常に多くお聞きします。つくり方次第で「スッキリ見える家」になるのか「スッキリ見えない家」になるかが違ってきます。
そこで今回は、家をスッキリさせる方法を建具の視点でご紹介したいと思います。
ハイドア
ハイドアは家の中をスッキリ見せるのにとても役に立ってくれます。

スッキリとした印象に見せる法則に使うのにはぴったりな建具です。

ドアが天井まであるのでドアを開けた時に下がり壁がなく、スッキリした印象になります。
ハイドアのメリット・デメリット
普通のドアとハイドアでは部屋の印象は違ってきます。
では、どうして普通のドアとハイドアでは部屋の印象が変わってくるのでしょうか?
それには、部屋をスッキリ見せる法則に当てはめてみるとよく分かります。
部屋をスッキリ見せる法則とは「無駄なラインを減らす」ということが言えます。
この無駄なラインを減らすというのは言葉だけでは分かりにくいですが、たとえばハイドアを使うことで天井までドアがあるので下がり壁がなくなり、その結果無駄なラインが少なくなしますね。
ここが重要なポイントで、部屋をスッキリ見せるには無駄なラインを減らしていくのがとても大切になってきます。
そしてラインを少なくするためには、建具の場合は普通のドアではなくハイドアを使うのがとても効果的です。
オシャレな家具や家電を一度思い浮かべてみていただくと、無駄な物が削ぎ落とされてシンプルな物が多いように思いませんか。
家具や家電同様にお家も、そういう細かいディテールの積み重ねが、デザイン性の高い物を生み出しています。
ちなみにハイドアのデメリットを上げるとすると、普通のドアと比べてハイドアの方が価格が高くなってしまうということが挙げられます。
ドアのグレードにもよりますが、普通のドアからハイドアに変えることで1つにつき数万円〜数万円ほどのコストアップになることが多いです。
そのため、ドアが多い家では予算がきつくなってしまうこともあるので、玄関やLDKから見える場所や1階だけをハイドアにするという方法もあります。
ただ、同じ部屋の中でドアの高さがバラバラだとチグハグに見えてしまう原因にもなるので、部屋の中がどう見えるか3Dパースなどで確認できると安心ですね。
ハイドアとの相性
基本的にハイドアはドアの存在感を少なくするのでどんな部屋にも合わせやすく、モダン、和モダンな部屋はもちろん、ナチュラルな雰囲気の部屋にも上手くマッチしてくれます。
また、引戸をハイドアにすることでより大きな効果を発揮してくれます。
たとえば引戸の場合は扉を閉めずに開けている時でも扉の存在感が消えるのでとてもお洒落に見えますね。
キッチン
扉を開けている間は扉の存在感がほとんどないのでスッキリ見え、でも扉を閉めたい時はおしゃれな扉として使えるという感じですね。
このように、開け放つことが多い扉とハイドアというのは、とても相性の良い組み合わせになります。
その一方で、アンティークなドアなど洋風な雰囲気の部屋を目指す場合はハイドアを避けておいた方がいいです。
洋風の部屋の場合、ガラスや模様が入っているドアを使うことで雰囲気が出ますが、ハイドアにする事で装飾のバランスが崩れやすくなってしまうので気をつけてくださいね。
ハイドアはドアの存在感をなくすものなので、スッキリ見える部屋を目指す場合はとても効果が高くなりますし、反対に装飾をプラスして可愛い雰囲気を作る場合はハイドアにしない方が部屋が上手くまとまりやすくなります。
ハイドアの場合はドア自体が縦長になるので、シンプルなデザインの方が上手く馴染むという特性があります。
同じようにハイドアは目に見える面積も広くなるので、床や壁にあった色味にするか、色味を変える場合は質感の良い素材のハイドアを使うというのが鉄則になりますね。
ハイドアに魅力を感じて、ついつい全部ハイドアに!となってしまいがちですが、ハイドアにも相性があること知ることで「せっかくハイドアにしたけど失敗した!」という後悔を防ぐことができます。
まとめ
細かい部分のつくり方次第で、家のデザインは大きく変わります。
無駄なラインを減らすことで比較的簡単に部屋をキレイに見せることができるのがハイドアになります。
無駄なラインを消していけば、家はどんどん洗練されてきます。
「モダンな住宅が好きな人」や「ちょっとお洒落に見える家にしたい」と思う方は、ぜひ建具についてもこだわってみてくださいね。