部屋を快適にしてくれるエアコンですが、家づくりをする時に気をつけておきたいこともあります。
エアコンを適当に配置してしまうと、後であんまり効かなかったり、「こんなはずでは無かったのに!」と後悔してしまうこともあります。
しかも、エアコンは壁に穴を開けるので、家ができてから変更するのは家にとってかなりのダメージとなってしまいます。
図面を見るだけでは適切か分かりづらいエアコンの配置ですが、ポイントさえ押さえておけば快適な部屋にできるので、ぜひ参考にしてください。
エアコンを取り付ける場所
部屋にエアコンを取付る時は、部屋の長手方向へ風が出るようにエアコンを取付るが基本です。
長手方向に風が出るようにエアコンを取付ることで、部屋全体に風が届きやすくなります。
ただ、長手方向が良いからと言って、何も考えずにエアコンを取付ると失敗の原因にもなってしまいます。
エアコンは天井に近い位置に取付る必要があるので、部屋の色んな物と干渉してしまう事もよくあるります。
エアコンが窓と干渉する
部屋の天井高さは2.4m、窓は上端が床から2mの位置に付くことが一般的です。
エアコンの高さは大体30㎝くらいの物が多く、さらには天井とは一定のスペースを開ける必要もあります。
窓の上にカーテンレールが付くと、エアコンを付けるスペースが無くなってしまうこともありますので、窓の高さやサイズを調整するか、あらかじめ天井の高さを少し上げておくなどの必要があります。
これは家が完成してからでは大工事になってしまうので、家の設計段階で対応しておきたいポイントです。
クローゼットの折れ戸に注意
一般的なドアや引き戸は高さは2mくらいに設定されていますが、クローゼットの折れ戸は高さが2.3mくらいが標準となっていて、かなり高さがあります。
そのため、折れ戸が開く部分にエアコンを取付てしまうと、折れ戸がエアコンにぶつかってしまうなんてことも考えられます。
エアコンの風向き
直接当たる風が不快という方は多いですし、風に常に当たっていると寒過ぎて風邪を引いてしまったりと、あまりいいことはありません。
そのため、ソファやベッドの枕元などは、エアコンの風邪が直接当たらないようにエアコンを配置するのがポイントになってきます。
また、エアコンの風というのは意外と強いこともあり、紙など軽い物を置いていると飛ばされることもあります。
特に最近の高性能のエアコンは自動運転で温度を制御してくれますが、最初は一気に暖めたり冷やしたりするために自動で強風となることが多くあります。
エアコンを付けるたびに紙が飛ばされないよう、書斎などにエアコンを取り付けるときは机に風が当たらないなどの工夫をしたいですね。
エアコンの室外機置き場
室外機はある程度の大きさがある上に結構目立つので、基本的には道路側といった目立つ位置に持ってこないのが基本となります。
また、配管も雨樋と同じように目立つ要素になるので、できるかぎり配管を短くしたり目立たせなくするのも重要です。
そんな家の見た目に悪影響を及ぼしやすい室外機ですが、エアコンの性能は室外機が左右すると言っても過言ではありません。
とりあえず目立たない場所に室外機を置いたけども、室外機の目の前に塀があったりするとエアコンの性能はかなり落ちてしまいます。
そのため、家の見た目と室外機への影響を考慮しながら、室外機置き場を決める必要があります。
特に狭小地では要注意と言えます。
ちなみに、道路側等どうしても目立つ場所に室外機が来てしまうというケースも有ります。
そんな時は目立つ位置に室外機を設置するのではなく、家の中に配管の一部を通して目立たない場所へ室外機を設置するという方法もあります。
この場合の注意点として、エアコンの配管は基本的にエアコンより高い場所には持って来れず、また、ゆるい下り勾配をつける必要があります。
そのためエアコンを付ける部屋の天井を高くしたり、勾配天井にすることでエアコンの取り付け位置をできるだけ高くして、できる限り天井裏に配管が納まるよう工夫する必要が出てきます。
また、天井裏に隠す距離が長いと家電量販店などでエアコンを購入しても取り付けられない場合もあり建築工事と一緒にエアコンを取付る必要がある場合もあるので、この辺りの手間と室外機の場所、どちらを優先するかをよく考えてから家の中に配管を通すか決めたいですね。
エアコンの影ができる
これは家ができるまでかなり気付きづらいのですが、ダウンライトや間接照明の明かりにエアコンの影が映り込んでしまうことがあります。
特に壁を照らして雰囲気をつくる照明計画の場合、エアコンの影に入ってしまう可能性が高くなってしまいます。
ダウンライトや間接照明をつくる場所は家の中でも見せ場となることが多いので、できるだけ近くにエアコンを持ってこないようにしたいですね。
エアコンが浮く
家の壁は基本的に白のご家庭が多いので、普通はそんなに違和感なくエアコンを取り付けることができます。
同じ白なので、エアコン存在感はあまり出てこないんですね。
一方、白い壁ではなくアクセント壁など色の濃い壁をつくることもあり、濃い壁にエアコンを取付ないといけないというケースもあります。
そんな時、白いエアコンは逆に目立ってしまって雰囲気が台無しになってしまうこともあります。
このようにどうしても色の濃い壁にエアコンが付くという場合は、いっそのことエアコンの色を変えてあげたり、スタイリッシュなエアコンを使うのもいいですね。
エアコンを目立たせない方法
エアコンを目立たせたくない場合、エアコンを隠すための収納をつくるという方法があります。
格子状にして、その中にエアコンを収納、格子を通して風を送ると言う訳です。
この方法を使うと、エアコンの存在感はかなり消すことができるので、エアコンを目立たせたくない場合はかなり有効です。
エアコン収納単品だけでなく他の収納と組み合わせると、より目立たなくなるので造作家具として一体で考えたいですね。
一方、エアコンを収納する場合の注意点としては、収納している分、やはりエアコンの空調効率は落ちてしまいます。
まとめ
家で快適に過ごすためにエアコンは必要になるものですが、エアコンの付け方を一歩間違えればそれだけ暮らしづらくなってしまう何てことも起こり得ます。
ぜひ、エアコンの配置のポイントを参考にして快適な空間を作ってださい。