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パッシブハウスってどんな家?

江原真二

 当社ではエアコン1台稼働で家中を快適にする家づくりをしています。そのためには家を高気密高断熱にすることが必須になりますが、高性能にすればするほど価格が上がっていくことも事実です。

そんな中、できるだけ自然の太陽エネルギーを利用して、冷暖房効率をあげることができるエコな住宅、それがパッシブハウスです。

パッシブハウスはドイツが主流の建物になり、とても効率的でエコな家づくりになりますが、日本でこのパッシブハウスをつくる場合、いろいろな課題が出てくる場合があります。

それを少しご紹介したいと思います。

パッシブ設計で必要なこと

①開口部(サッシ)の取り方

断熱性や気密性を向上させるために、できるだけ開口部(サッシ)の面積を小さくすることが必要になります。断熱性が損なわれる一番の原因は開口部になり、これを少なくすることで高気密・高断熱の性能が向上します。

パッシブ設計は自然の太陽エネルギーをいかにうまく室内に取り込めるかが重要になり、南面の窓は大きく取り、その他の窓はできるだけ小さくすることが必要になります。そのことで防犯効率も向上します。

②家を真南に向ける

①で述べたように、南面の窓を大きく取ることで、太陽の日差しを取り入れ暖房効率を上げることができます。その際、家の南面を真南側に向けることで、一番効率よく太陽の日差しを取り入れることができます。

小田原地域では、ここが冒頭でお伝えした一つの課題で、基本的に土地が小さめの場合が多いため、なかなか真南側に建物を向けることが難しい場合があります。

当社ではできるだけ南側に向けることで検討し、多少のずれで効率は少し落ちるかもしれませんが、その分を他の項目でカバーすることで設計しております。

敷地が大きい場合は、しっかりと真南に向けることができるので、効率よく太陽エネルギーを活用できます。

③間取りに吹抜けスペースが必要

パッシブ設計は基本的にエアコン1台で家中を冷暖房するため、1階と2階の気流をまんべんなく家中に行き渡せることが必要になります。夏の冷房の冷気は下に沈むため、2階のエアコン1台を稼働させ、吹抜けスペースを利用して気流を1階まで移動させます。

逆に、冬の暖房の暖気は上に上がるため、1階のエアコン1台を稼働させ、吹抜けスペースを利用して2階まで移動させます。

気流が1階と2階を効率よく移動するには吹抜けスペースが必要になり、これがパッシブハウスの特徴になります。

④南側の窓上にひさしが必要

南側の窓から太陽エネルギーを取り入れることで、冬の暖房効率を上げることが可能になります。しかし逆に夏の場合、暑い日差しが室内に入ると、冷房効率が悪くなってしまいますので、夏の日差しは遮らないといけません。

そのために必要になるものが、南面のひさしになります。窓の上にひさしを付けることで、冬の低い日差しを取り入れ、夏の高い位置からの日差しは遮ることが可能になります。

また、デザイン性や外部仕上げに関する理由で、どうしてもひさしが付けられない場合は、窓にブラインドやハニカムブラインドという断熱性の高いカーテンを付けることで対応可能になりますが、できるだけひさしや軒を付けることが有効です。

⑤間取りの自由度

パッシブ設計は③で述べたように、吹抜けスペースが必須になり、吹抜けを含めた間取り設計が必要になります。吹抜けスペースをとることで床面積が減少するため、坪数に余裕のない設計の場合、効率よく設計することが必要になります。

また、性能を優先するために開口部をできるだけ少なくすることが必要になります。そのため少し窓の選択自由度が落ちるかもしれません。これはお施主様次第になります。

この間取りの規定については2つ目の課題になりますが、当社ではできるだけお施主様の希望を優先し、その分効率が落ちることは了承していただいております。

いかがでしょうか?パッシブ設計についてのポイントを少しご紹介しましたが、当社ではこの課題をできるだけクリアーにし、効率よくパッシブ設計を取り入れながら設計しています。

パッシブハウスを基準に、エアコン1台で冷暖房をまかなうことで、家中快適で光熱費を含めたランニングコストを削減する住まいをつくることが可能になります。

世界が激動の世の中になり、光熱費の高騰が続いています。当社がつくるパッシブハウスが、皆様の助けになれば幸いに思います!

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この記事を書いた人
江原真二

江原工務店社長の江原です。
私たちはお客様それぞれの生活にあった家、またお客様がそれぞれ描いている理想の家を 出来るだけ形にしていきたいと思っています。
もしよかったら、あなたの家に対する夢を お聞かせください!!

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